[CD] Kenneth Tse "Martyrs for the Faith"
「Martyrs for the Faith」
Kenneth TSE (saxophone)
Richard Mark HEIDEL, Ray CRAMER[3], University of Iowa Symphony Band
・サクソフォン協奏曲 op.26(P.クレストン)
・殉教のための信念〜アルト・サクソフォンとシンフォニック・ウィンズのための(D.D.キャンフィード)
・サクソフォン協奏曲(J.チェザム)
・サクソフォン協奏曲(I.ダール)
香港出身で現在アイオワ大学の教授を務めるケネス・チェ氏のソロによる協奏曲アルバム。最初と最後にクレストンとダールというアメリカの生んだ二大協奏曲を配置し、今世紀に入ってから書かれた最新の協奏曲2曲を配置するという意欲的なコンセプトです。クレストンにしてもダールにしても、クレストンの2楽章のような叙情的な部分はもちろん、ダールの協奏曲の細かいパッセージまでチェ氏のサクソフォンはどこまでも響きが美しくてため息が出てしまいます。
2曲目のキャンフィードの曲は、2004年のスロヴェニアのサクソフォン・コングレスでチェ氏が初演した曲。ポリカープ、カリグニー、ジム・エリオットの殉教者を楽章タイトルにしており、とてもアクティヴでダイナミック。3楽章目がちょっとコミカルの感じるのはパーカッションの使い方のせいかな。一方チェザムの協奏曲はもっとあっけらかんとしたアメリカンな響きが楽しいです。チェ氏のソロは自由闊達、すごいなぁ。
バックを務めるアイオワ大学シンフォニー・バンドは、大きな破綻は避けられてるものの、例えばクレストンの複合リズムの処理などアンサンブルが怪しいところが何箇所か聴き取れます。またウィンド・アンサンブル編成に書かれた1953年版のダールの協奏曲を、大編成で演奏するのはかなり無理があると個人的には思ってるのですが。。
- 2012/05/15(火) |
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[CD] Franco Donatoni 10 Years Later
「F.Donatoni 10 years after」
Mario MARZI(saxophone), Italian Saxophone Quartet, Lorenzo MISSAGLIA(flute),
Sandro GORLI cond. Eivertimento Ensemble
Stradivarius STR33838
・Hot〜ソプラノ・サクソフォンと6つの楽器のための(ドナトーニ)
・Flag〜13の楽器のための(ドナトーニ)
・Tema〜12の楽器のための(ドナトーニ)
・Luci〜G管フルートのための(ドナトーニ)
・Rasch II〜サクソフォン4重奏、ヴィヴラフォン、マリンバ、パーカッションとピアノのための(ドナトーニ)
2010年に没したフランコ・ドナトーニの室内楽作品集。コンテンポラリーな作曲家なわけですが、このCD冒頭からウッドベースの繰り出すエイトビートの響きに驚くかも。それも、Hotというタイトルにもかかわらずいきなり熱くなるジャズではなく、思い切りクールに始まり、エンディングに向かって緻密に計算されヒートアップしていきます。そう、このHotという曲はコンテンポラリージャズとして聴くと違和感がないかもしれません。
それ以後の曲もソロ楽器のアクロバティックな動きがあったかと思えば、いくつかの楽器がテュッティで応酬しあったり、とタダの即興的な音楽ではなく、作曲家の意志がきちんと見えてくる作品であることがわかります。ベリオへのオマージュとして1995年に書かれたフルートのためのLuciも、聞いていくうちに変わっていく音列をたどっていくのが楽しくなってきます。
サクソフォン的には最後の RaschII も気になるところ。サクソフォンの響きの塊がうねうね動いたと思えばパーカッションの響きが続き、テンションを維持したまま応酬が続いていきます。スタジオ録音盤ではあるものの、ただ整然と行儀のいい音楽ではありません。
サクソフォンで参加しているマリオ・マルツィ氏とイタリア・サクソフォン4重奏団、コンテンポラリー作品はお手のもの、さすがです。コンテンポラリー作品のアルバムといっても、不思議な和音は出てくるものの晦渋な響きは一切なし、コンサートホールというよりはライヴハウスあたりでこれらの実演で聴いてみたいものです。
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- 2012/05/08(火) |
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Dan Goble "Mad Dances - American Music for Saxophone and Piano"
「Mad Dances - American Music for Saxophone and Piano」
Dan Goble (saxophone), Russell Hirshfield (piano)
Albany TROY 1251
・ホーリー・ローラー(L.ラーセン)
・スクーカム組曲(K.J.イサークス)
・ソナタ(W.オルブライト)
・ソナタ(D.ダイヤモンド)
・アクロスティック・ソング〜ファイナル・アリスより(D.トレディチ)
1960年生まれでノースコロラド大学・テキサス大学オースティン校を卒業、現在ウェスト・コネティカット州立大学の教授を務めるダン・ゴーブル氏。2001年に師匠主宰のハーヴェイ・ピッテル・サクソフォン4重奏団を離れ、現在はニューヨーク・サクソフォン4重奏団をはじめクラシックからジャズまで幅広い演奏活動を繰り広げています。
このアルバムはタイトル通りアメリカのコンテンポラリー・サクソフォン作品を集めたもので、ブルースのコードではじまるホーリー・ローラー、古典的な構造を複雑かつ堅固に発展させたオルブライトのソナタなど、どれも聴き応えのある曲ばかり。演奏は必要以上に力まず、曲の姿をそのまま描き出しています。もちろん真面目でストイックな演奏なんですが、特に弱奏の部分のリリカルな表現がすてき。けして聴きやすい曲ではないけれど、惹きつけられる魅力を備えた演奏です。
アンコールのように配置された「ファイナル・アリス」からの歌曲のメロディが一層引き立ちます。ゴーブル氏の、もっといろいろな曲の演奏を聴いてみたくなりました。
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- 2012/05/07(月) |
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[ご案内] 5/5 Orquesta de la Canda プラチナサルサ ライブパーティー@六本木
演奏者冥利に尽きます (^^/
さて、続いて明日のイベントご案内。
Orquesta de la Canda の演奏で踊ってください♪
5/5 「プラチナサルサ ライブパーティー」
六本木 トリプルトゥエンティ (Triple Twenty)
港区六本木5-16-5 インペリアル六本木1 tel.03-3584-0203
http://r.tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13032465/
Charge \2,000 w/1drink
Schedule--
18:45 Open
19:00 Live 1st Stage
Orquesta de la Canda
19:45 DJ Time
20:45 Dance Performance
ヒデ&ヒロミ
パーフェクトサルサプレインターチーム
NaNa男&なぎさ
21:00 Live 2nd Stage
Orquesta de la Canda
21:45 DJ Time
詳しくは、プラチナサルサのページを参照ください。
http://www.geocities.jp/muraki_syun/salsa-c.html
注:会場が、当初予定していた場所から変更になっています。
- 2012/05/04(金) |
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[ご案内] 5/4 しらこばと音楽団@武蔵浦和マーレ
い つ: 5/4(祝)13:00〜、15:00〜
どこで: 武蔵浦和マーレ(駅ビル)ステージ
だれが: しらこばと音楽団(今回はサクソフォン4重奏)
なにを: みなさんのよく知ってる曲を
いくら: ただ
お近くの方、どうぞ足をお運びくださいませ。
- 2012/05/03(木) |
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[CD] 栃尾 克樹 "エヴォカシオン"
栃尾 克樹 "エヴォカシオン"
栃尾 克樹(baritone saxophone)
Meister Music MM-2115
・無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008(J.S.バッハ)
・無伴奏フルートのための12のファンタジーより(G.P.テレマン)
・エヴォカシオン(H.トマジ)
・カプリス(E.ボザ)
・ラプソディ(W.オズボーン)
・残り火(高橋悠治)
栃尾氏の名前を知らなくても、管楽器に携わる方なら東京佼成ウィンドオーケストラのバリトン・サクソフォン奏者と言えば間違いなく彼の音を聴いたことがあるでしょう。あるいは、アルモ・サクソフォン4重奏団のメンバーとして、スタジオミュージシャンとして、もちろんソロ活動まで多彩に繰り広げられています。1986年に藝大を卒業、喜田賦、阪口新、冨岡和男各氏に師事しており、喜田・阪口両先生の最後に直弟子にあたる年代ではないでしょうか。
さて、マイスター・ミュージック・レーベルからリリースされた、栃尾氏のソロアルバム4作目は、なんと完全無伴奏アルバム。アルバム「影の庭」でバッハの無伴奏チェロ組曲の1番を取り上げましたが、このアルバムでは2番を演奏しています。1番に比べてやや地味な曲ですがですが、一音一音奥行きのある音楽が紡ぎだされてて、思わず正座して聴きたくなるほど。栃尾氏の奏法は、どの音域も十分コントロールされた上で、高音の輝かしさや低音の懐の太さなどバリトンサクソフォンらしさを失わないません。いいなぁ。
テレマンのファンタジーは、フルートのための曲=高音を想定している曲なのに、低音楽器での演奏がまったく違和感がないのは、月並みな言い方ですが音楽の本質を捉えた演奏であるからでしょう。同じことはもともとファゴットのために書かれたオズボーンのラプソディにも言えます。楽器が異なっても共通となる土台を固め、さらにサクソフォンで演奏することのメリットもきちんと聞こえてきます。
アルバムタイトルにもなっているトマジのエヴォカシオンでは楽章の特徴をきちんと吹き分け、ボザのカプリスでは気がつけば循環呼吸で音の隙間がすべて埋まっているし、高橋悠治氏の作品ではなんでこの楽譜からこんな深淵な演奏ができるのか、、、どの曲もきちんと意志の入った演奏に感服です。
栃尾氏自身が書いているプログラムノートも、シンプルながらとても素晴らしいことを付記しておきます。
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- 2012/04/28(土) |
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[CD] Duo St15 "Soul Mates"
Duo St15 "Soul Mates"
Laurand Estoppey (saxophone), Virginie Falquet (piano)
Claves 50-1111
・プロヴァンスの風景(P.モーリス)
・ムーン・ダウン(P.グレラ=モゼイコ)
・ミニアチュア(C.シャリエ)
・ソウル・メイツ(V.コルデロ)
・トランキロ=アジタート(C.シャリエ)
・ヌーメン(P.グレラ=モゼイコ)
・スカラムーシュ(D.ミヨー)
ローザンヌ音楽院を卒業し、スイスとアメリカはノースカロライナを股にかけて活動しているローランド・エストッピー氏。主にコンテンポラリーの領域を得意とし、ピアノとのデュオ活動をはじめギターとのデュオやリコーダとのデュオなどユニークなコラボレーションを行なう他、アルテ・カルテットに招かれたりもしています。
ピアノのファルケット氏とデュオで録音したのがこのアルバム。録音のせいもありますが、ヴィヴラートをほとんどかけずストレートな音色でカラリと湿度が低い演奏。息がそのまますっと楽器を響かせ、また音の収束が早いので、聞く機会の多いプロヴァンスの風景やスカラムーシュなどもとても軽く独特の風合いです。響きたっぷりの演奏を聞き慣れていると、ちょっと違和感を感じるかもしれませんが、この奏法は彼の専門であるコンテンポラリー作品で実力を発揮します。
間に挟まれた5曲はいずれもこのデュオのために書かれた作品か、エストッピー氏が初演したもの。どの曲も全体の構成をしっかり見据えた演奏で、必要以上に力まずに演奏しているからか、コンテンポラリー作品にありがちな暑苦しさを感じさせません。聞いているうちに、音楽の持っている浮遊感で一緒に自分自身もどこかに連れられていってしまいそうです。
クラシカル・サクソフォンを聴き慣れてる方にこそ、この演奏を聴けばいろいろな発見があると思います。こういう奏者にもっともっと活躍してほしいなぁ。。。
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- 2012/04/23(月) |
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