スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) |
  2. スポンサー広告|
  3. トラックバック(-) |
  4. コメント(-)

[CD] 栃尾 克樹 "エヴォカシオン"



栃尾 克樹 "エヴォカシオン"
栃尾 克樹(baritone saxophone)
Meister Music MM-2115
 ・無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008(J.S.バッハ)
 ・無伴奏フルートのための12のファンタジーより(G.P.テレマン)
 ・エヴォカシオン(H.トマジ)
 ・カプリス(E.ボザ)
 ・ラプソディ(W.オズボーン)
 ・残り火(高橋悠治)


栃尾氏の名前を知らなくても、管楽器に携わる方なら東京佼成ウィンドオーケストラのバリトン・サクソフォン奏者と言えば間違いなく彼の音を聴いたことがあるでしょう。あるいは、アルモ・サクソフォン4重奏団のメンバーとして、スタジオミュージシャンとして、もちろんソロ活動まで多彩に繰り広げられています。1986年に藝大を卒業、喜田賦、阪口新、冨岡和男各氏に師事しており、喜田・阪口両先生の最後に直弟子にあたる年代ではないでしょうか。

さて、マイスター・ミュージック・レーベルからリリースされた、栃尾氏のソロアルバム4作目は、なんと完全無伴奏アルバム。アルバム「影の庭」でバッハの無伴奏チェロ組曲の1番を取り上げましたが、このアルバムでは2番を演奏しています。1番に比べてやや地味な曲ですがですが、一音一音奥行きのある音楽が紡ぎだされてて、思わず正座して聴きたくなるほど。栃尾氏の奏法は、どの音域も十分コントロールされた上で、高音の輝かしさや低音の懐の太さなどバリトンサクソフォンらしさを失わないません。いいなぁ。

テレマンのファンタジーは、フルートのための曲=高音を想定している曲なのに、低音楽器での演奏がまったく違和感がないのは、月並みな言い方ですが音楽の本質を捉えた演奏であるからでしょう。同じことはもともとファゴットのために書かれたオズボーンのラプソディにも言えます。楽器が異なっても共通となる土台を固め、さらにサクソフォンで演奏することのメリットもきちんと聞こえてきます。

アルバムタイトルにもなっているトマジのエヴォカシオンでは楽章の特徴をきちんと吹き分け、ボザのカプリスでは気がつけば循環呼吸で音の隙間がすべて埋まっているし、高橋悠治氏の作品ではなんでこの楽譜からこんな深淵な演奏ができるのか、、、どの曲もきちんと意志の入った演奏に感服です。

栃尾氏自身が書いているプログラムノートも、シンプルながらとても素晴らしいことを付記しておきます。

Link: アマゾン
Link: Performer's Official Site
スポンサーサイト
  1. 2012/04/28(土) |
  2. 音楽|
  3. トラックバック:0 |
  4. コメント:0

[CD] Duo St15 "Soul Mates"




Duo St15 "Soul Mates"
Laurand Estoppey (saxophone), Virginie Falquet (piano)
Claves 50-1111
 ・プロヴァンスの風景(P.モーリス)
 ・ムーン・ダウン(P.グレラ=モゼイコ)
 ・ミニアチュア(C.シャリエ)
 ・ソウル・メイツ(V.コルデロ)
 ・トランキロ=アジタート(C.シャリエ)
 ・ヌーメン(P.グレラ=モゼイコ)
 ・スカラムーシュ(D.ミヨー)



ローザンヌ音楽院を卒業し、スイスとアメリカはノースカロライナを股にかけて活動しているローランド・エストッピー氏。主にコンテンポラリーの領域を得意とし、ピアノとのデュオ活動をはじめギターとのデュオやリコーダとのデュオなどユニークなコラボレーションを行なう他、アルテ・カルテットに招かれたりもしています。

ピアノのファルケット氏とデュオで録音したのがこのアルバム。録音のせいもありますが、ヴィヴラートをほとんどかけずストレートな音色でカラリと湿度が低い演奏。息がそのまますっと楽器を響かせ、また音の収束が早いので、聞く機会の多いプロヴァンスの風景やスカラムーシュなどもとても軽く独特の風合いです。響きたっぷりの演奏を聞き慣れていると、ちょっと違和感を感じるかもしれませんが、この奏法は彼の専門であるコンテンポラリー作品で実力を発揮します。

間に挟まれた5曲はいずれもこのデュオのために書かれた作品か、エストッピー氏が初演したもの。どの曲も全体の構成をしっかり見据えた演奏で、必要以上に力まずに演奏しているからか、コンテンポラリー作品にありがちな暑苦しさを感じさせません。聞いているうちに、音楽の持っている浮遊感で一緒に自分自身もどこかに連れられていってしまいそうです。

クラシカル・サクソフォンを聴き慣れてる方にこそ、この演奏を聴けばいろいろな発見があると思います。こういう奏者にもっともっと活躍してほしいなぁ。。。

Link: アマゾン(mp3)
Link: Performer's Official Site
  1. 2012/04/23(月) |
  2. 音楽|
  3. トラックバック:0 |
  4. コメント:0

[CD] CeDel Quartet etc "Mysterious Morning, Virtuoso Saxophone Music"




「Mysterious Morning - Virtuoso Saxophone Music」
  CeDel Saxophone Quartet, Various Artists
  Pavane Records ADW 7359
 ・ミステリアス・モーニングIII(棚田文則)
   Peter Cverte (saxophone)
 ・Auf und Daphin~サクソフォン4重奏とアンサンブルのための(G.De Clercq)
   CeDel Saxophone Quartet, Geert Callaert(cond) Academy for New Music Lemmensinstituut
 ・ディヴェルティメント(C.ウーリネン)
   Andy Dhondt(saxophone), Geert Callaert(piano)
 ・à bâtons rompus(P.フレル)
   Andy Dhondt(saxophone), Vincent Caers (percussion)
 ・プロセス第5番~バリトン・サクソフォンとピアノのための(F.Neyrinck)
   Pieter Lagacie (saxophpone), Geert Callaert(piano)



ベルギーのレメンス音楽院出身者で2009年に結成したサクソフォン団体による録音。オール・コンテンポラリー作品で、どれも相当にテクニックを要求される曲ですが、なんというか聴いていてまったく危なげない、安定感すら感じます。うーん、もうこういう曲は難曲といってはいけないのだろうか、なんて思ってしまうくらい。もちろん、これくらいのレベルの演奏だからこそ曲の持っているカラーがしっかり出てくるのであって、正直それぞれの曲の本当のよさを掴みかねている私でも、聴き応えがありました。

特に印象に残ったのは、マリンバとアルトサクソフォンの響きが同期し絡みあう à bâtons rompus。タイトルは"とりとめもない"というような意味でしょうか、気まぐれのように跳ねまわると音と意表をつく展開に、いったいどこに連れて行かれてしまうのか、聴いていてワクワクしました。そしてバリトン・サクソフォンとピアノによるプロセス5番、原タイトルでは Processus となっていて複数の要素が同時進行してそれらが錯綜し混沌とし(ているように聞こえた)ます。バリトン・サクソフォン独特の響きに、ピアノの低音がザクザク切り込むサウンドは低音ファンにはたまりません。

この団体、カルテットとしての演奏は1曲だけですが、もっといろいろな演奏を聴いてみたくなりました。今のところオフィシャルサイトなどはないようですが、活動状況を知りたいです。

Link: アマゾン
  1. 2012/04/13(金) |
  2. 音楽|
  3. トラックバック:0 |
  4. コメント:0
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。