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[CD] Rob Buckland (sax) "Gameshow"



「Gameshow」
 Rob Buckland (saxophone)
 Clark Rundell & Mark Heron conduct Royal Northern College of Music Wind Orchestra
 Sospiro Records SOSRB100112
 ・サクソフォンとウィンド・オーケストラのための協奏曲(M.ボール)
 ・黒い雨(A.スコット)
   /w John Harle(saxophone)
 ・ゲームショウ(G.フィトゥキン)
 ・タラハッチー協奏曲(J.d.フェルドハウス)



アポロ・サクソフォン4重奏団のメンバーであり、イギリスで多彩な活動を展開しているロブ・バックランド氏の新譜。王立ノーザン音楽学校吹奏楽団との共演で、協奏曲を4曲録音しています。しかも、作曲はアンディ・スコット、グレアム・フィトキン、フェルドハウスといった一筋縄ではいかない顔ぶれ。

楽曲のうち、アンディ・スコット氏の黒い雨(原タイトル Dark Rain)は、題名からピンとくるかと思いますが作曲者が1985年に来日し広島の広島平和記念資料館を訪れた際の印象を基にしたとのこと。クラシック・ジャズのみならず実に多様なジャルの要素が盛り込まれた演奏難易度の高い作品であるけれど、ここで共演しているジョン・ハール氏共々曇りなくクリアに、時には狂気すら漂わせるほどにその要素を演奏しつくされていて圧巻。2本はユニゾンで奏でられる箇所が多く2本の微妙なニュアンスの差がおもしろいし、アンサンブル能力の凄さも感じ取れます。エンディングに向けてのコラール調の部分、バックで暴れているドラムセットも印象的。曲の由来をさて置いても演奏効果が高い曲で、これは日本を含めてぜひもっといろいろな奏者がこの曲にトライして欲しいなぁ。

アルバムタイトルにもなっているゲームショウは、フィトゥキンらしいミニマル的な変拍子的パターンと下降5度の音形が妙に頭にこびりつきます。ゲームミュージックを派手にオーケストレーションしたらこんな曲になりそう、という印象。ウィンドバンドのトランペットのパッセージがちょっと苦しそう。繰り返されるリズムパターンや旋法がなるほどタイトルらしさを感じさせますが、デジタル的な音形は本当は相当技巧的で難易度が高いのでは。これもバックランド氏の技術とセンスの卓越さが光ります。

フェルドハウスの曲でのキレっぷりも楽しいし、1曲目の(他の曲に比べれば)比較的正統的な協奏曲でもバックランド氏の実力あってこその盛り上がり。コンテンポラリーな曲といっても生理的に聴きづらい暑苦しい音の塊はなく、聞こえてくるポップでキャッチーな響きをストレートに楽しめれば聴き応えのあるアルバムでしょう。

Link: CD Label
Link: Performer's Official Site
  1. 2013/02/26(火) |
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